楽天Koboを買って稼働して見た

電子書籍と長年触れてきた自分としては、すでに第いくつ世代か分からないが、廉価ということもあり、楽天Koboを購入してみた。

実際はパッケージを開くところから実況すれば良かったのだろうけれど、一度設定すると初期リセットに戻れなかったので、写真無しでまず。

まず、パッケージを空けると、iPadとかKindleとかと同様、商品だけが見えるシンプルな作り。タブレットの下に説明書とUSBケーブルが入っている。

説明書はいたってシンプル。

ご注意の紙がパッケージに挟まっていて、こんな感じ。


実際の稼働には、まずPCに「Koboデスクトップ」をインストール。
楽天のアカウントを入力し、その後、Koboを付属のUSBケーブルでつなぐが、ケーブルが合わない。

強めに押し込んで、ようやく接続。ここでKoboの電源を入れると、認証が行われ、アップデート用データなどの転送が始まる。ここでトラブルになった人も多かったようだが、私の場合はスムーズに終了した。
私はMac(Lion)での稼働だったが、データ転送時は時計アイコンが出るものの動かないため不安になるが、転送がちゃんと行われているので、しばらく我慢する。

Koboデスクトップ」の「電子ブックリーダー」のメニューからKoboが外せるように解除し、USBケーブルを抜くと、転送されたデータによってアップデートが始まる。
これもしばらく時間がかかるのと、画面の砂時計アイコンの作動のみしか確認が出来ないので、不安になるが、2分くらい我慢していたら、ちゃんと起動した。(当たり前だが)

まずは使用する言語を選択。


楽天のアカウント登録など、いろいろ出てくるが、起動画面までたどり着くとこうなる。

左上の歯車アイコンから設定画面を開き、WiFiの設定などをするのだが、WPSAOSSの自動設定には対応していないので、PASSをあらかじめ調べておくことが必要。これはちょっとハードルが高い。

さてこの起動画面にある「ディスカバリー」ってなにかと思ったら、いわゆる「今日のオススメ」のようなものだった。わかりにくい…。

で、下部メニューの「本を探す」から、ショップメニューに入れる。
「おすすめ」メニューは初期状態では「なし」の状態だが、これはもう少し工夫して欲しかった。

ストアメニュー「ジャンル」を開いてみる。無味乾燥すぎない?


「コミック・グラフィックノベル」のサブジャンル。ペアレンタルコントロールが初期設定で無かったのに、このジャンル設定がそのまま出てくるのはどうなのかと思う。

「漫画」のサブジャンル。

気がつかれた方もいると思うが、各メニューごとの冊数が分からない。
このため、いざ開くと、こういう風になる場合も多い。

また「人気順」が初期設定で、尚且つ、1冊ごとのメニューでシリーズタイトルにまとめられていないため、同タイトルがまばらに表示されるということになる。

一応、「人気順」の箇所をタップし、変更することで「名前(昇順)」に変更すれば、シリーズでまとまる。

ところが、コミックスの巻数表記が無いため、いったい何巻を買おうとしているのか不明。
正直、誰も購入者の目でチェックしていないんじゃないかという、ストア構築のいい加減さを感じる。



また、「おすすめ」や「関連商品」については、購入した(あるいは所持している)ライブラリーからしか検索出来ず、本の詳細表示から関連書籍を検索はおろか、同じ作家の著作も検索出来なかったりする。

WEBブラウザなどは「設定」の「その他」からのお試し機能。こちらも画面の書き換えが多いサイトでは、その度に画面がリフレッシュされ白黒反転が起こるので、使い物にならない感じがした。


全体に「どうだ、安いでしょう!」というハード価格だけが先行して「サービスとは何か」という利便性が、ショップ構築とローカライズの部分で抜け落ちている印象が残る。

また、無料の書籍はあるが、それの検索には「価格順」のソートを使う必要がある。
このあたりのインターフェースの説明が不足していて、不満が多い。
マニュアルをシンプルにすることと、抜け落ちることは意味が違うはずだ。

同時に「立ち読み」の提供も現状で見当たらない。
※追記。ディスカバリー」の書籍は「プレビュー」で立ち読み版が見られる…という説明なのだが、DLしても真っ白…。なんだこれ?
※さらに追記。一応「プレビュー」は全部の本にあるようなのだが、やはり私の端末ではDLできなかった。どうもプレビューが登録されていない本があるのか、日本の書籍に不具合があるのが、海外の書籍ではDLすることができた。「検索」だとプレビューが出たりと、どうも登録DBの不具合が多いようである。

不便さも手伝い、紙との価格差も他の電子書籍ショップより小さく感じる。
つまり「電子書籍を買おうとすると、ぼったくられた気になる」書籍リーダーだと思った。

価格なりのハードではあると思うが、楽天のノウハウのなさに呆れ返ったというほかない…というのが、正直な感想であります。

実際の書籍購入まで…至らないよねぇ…。これでは…。